特定非営利活動法人
日本なわとびプロジェクト

NEWS

ニュース
COLUMN

(12)筋力トレーニング~背・腰・殿部~

 真っすぐに立っているとき、手のひらをブルブラと動かしても姿勢が不安定になることはありません。ひじの曲げ伸ばしをしても、姿勢が乱れることはありません。でも、体幹を動かすと姿勢は不安定になります。体の一部が動いたとき姿勢が不安定なるのは、重い部分を動かした時です。

 体幹とは、頭と手足を除いた、いわゆる胴体の部分のことです。体幹の重さは体重のおよそ半分ほどあり、体の中で重たい部分です。だから、体幹が不安定だと姿勢も安定しません。

 どんなスポーツでも、姿勢が不安定では良い動きをすることができません。動きが悪くなれば、失敗する可能性がうんと高くなります。あらゆるスポーツ種目のアスリートたちが体幹を鍛えるトレーニング(体幹トレーニング)を行うのは、最高のパフォーマンスを達成するために当然のことです。

 なわとびでも同様で、体幹を安定させられることは、なわとびを上手に行うために必要です。なわとび中に体幹が揺れたりすると、着地が不安定になり、うまく跳び上がることできません。ロープの回転も乱れます。思い通りの演技ができるようにするには、体幹を安定させないといけないのです。

 体幹を安定させるために働く筋肉は、腹の側と背中の側にあります。体幹の前後にある筋肉が協力しながら活動することによって、体幹を安定させることができます。今回は、背中の側(背・腰・殿部)の筋肉を鍛える代表的な筋力トレーニングを紹介します。

<背・腰・殿部の筋力トレーニング>

①両方の手の平、ひざ、つま先を床に着けて“よつんばい”になる。このとき、手は肩関節の真下、ひざは太ももの付け根の真下にあるようにする。
②右足先を床から離して、右足が床と平行になるようにして伸ばす。
③左手を床から離して、左腕が床と平行になるようにして伸ばす。
④お腹が下がらないように注意して、写真の姿勢を10~30秒間保持する。3~5回繰り返す。
⑤反対側の腕と足を床から離して、②、③、④を繰り返す。
★この例では、右足と左手から運動を始めているが、左足と右手から運動を始めてもよい。



湯浅景元(中京大学名誉教授)



BACK TO NEWS