なわとびのための筋力トレーニングの基本は、姿勢維持筋を強化です。
姿勢維持筋とは、姿勢を安定させるための筋肉です。この筋肉が弱くなると、なわとび中の姿勢を安定させることができません。姿勢が不安定になると、なわとび動作も不安定になり、関節や筋肉に大きな負担がかかるようになります。そうなると、疲れやすくなる、けがをすることもあります。
今回は、首の筋肉を強化する筋力トレーニングを紹介します。首の筋肉は頭を支える役割があります。首の筋肉が弱くて頭をしっかり支えられないと、なわとび中に頭が揺れます。頭が揺れると姿勢が不安定になり、とくに着地が安定しなくなります。
首の筋肉を強化する代表的なトレーニングの行い方を紹介します。
①頭をまっすぐに立てる。
②両手の指を組み合わせたまま、手のひらを頭のうしろに当てる。頭のうしろの真ん中よりやや上側に手のひらを当てる。
③全力で、頭と両手で押し合う。このとき、頭を振らないで固定する。
④7~10秒間押し続ける。
⑤10秒ほどの休みをはさんで、3~5回繰り返す。
この筋力トレーニングを1日に数回行うこと、1週間に3日~7日行います。
湯浅景元(中京大学名誉教授)